地球の歴史が約45億年、最古の恐竜が誕生したのが約2億1千万年前、恐竜が絶滅したのが6400万年前。つまり1億年前の石とは、ちょうど恐竜が栄えていた時の石と言えます。恐竜たちの体が柔らかい泥や砂に埋もれることにより化石になりますが、柔らかかった泥や砂も恐竜の体と一緒に硬い石に変わります。だから、化石の発掘の仕上げは、硬い岩石のかたまりからハンマーやタガネ、精密な工具を使って恐竜の骨を掘り出すクリーニングと呼ばれる根気のいる作業なのです。
この1億年前の石はきっと恐竜の化石を発掘するときに恐竜が生きていた時代の地層の岩石か、クリーニングで除去された恐竜化石の周りにあった岩石です。手に入れたのは1990年の夏に幕張メッセでやっていた大恐竜博で、確か出口のところで数個のかけらがはいった袋を「おみやげ」として配られたものです。ちょっと見はただのコンクリートのかけらですが、信じるものは救われる? 恐竜時代の石と思えば、ありがたや、ありがたや。恐竜グッズファンとしては、さっそく1億年前の石として展示品に加えました。